プログラミングスクール卒業生は使えないって聞いたんだけど、そうなの?
そうだとしたらどうしたらいいわけ?
プログラミングスクール卒業生もどんどんと増えて、エンジニアから「プログラミングスクール卒業生は使えない」という声も耳にするようになってきました。
これは正直その通りで、主な理由としては
- スクールで学んだことをそのまま使っている現場はほぼない
- 1つでも使っているツールが違うと途端に別物になる
- そもそもの経験不足が目立つ
という感じ。
そこで本記事では、
- プログラミングスクール卒業生が使えないのはなぜか
- プログラミングスクールの価値はあるのか
- 「プログラミングスクール卒業生は使えない」と言われないためには
について解説していきます。
この記事を書いている私は現役のWeb系エンジニアです。
プログラミング専門サイトを運営する中で様々なスクールからの卒業生や運営の方と話す機会もあり、プログラミングスクールに関する知識も多くなってきました。
この記事では、いろいろなスクール卒業生の経験談を元にしつつ書いています。
プログラミングスクール卒業生が使えないのはなぜか
プログラミングスクール卒業生が使えないと言われるのは、単純に経験不足であることが多いです。
プログラミングスクールではカリキュラムが決まっており、基本その通りに作っていくことになります。
そうすると、臨機応変に対応できない人材ばかりとなってしまいます。
実践では「急ですが、ここの仕様はこうしてもらえますか?」とか、「この部分に機能を足す」とか「こういう機能を作りたいんだけど、できそう?」みたいな仕事があります。
実践力がある人は
- 現状のプログラムを見て配慮しつつ実装する
- 今後の拡張性も考えつつ実装する
- 実装が難しい場合は代替案を発案する
みたいなことをサラッとしています。
プログラミングスクール卒業したての場合はどうしても「一定のやり方で〇〇を作る方法」しか習っていないわけで、どうしても経験不足と言わざるを得ません。
質問サイトのQuoraの以下の例えが秀逸。
実際の業務において特定のハンマーで釘を打つ能力が求められることはほとんどなく、必要なのは「そもそもどこに釘を打つべきか、打つのは釘でいいのか、ねじ穴を切ってビスで固定じゃないのか」みたいなことを決める意思決定能力だったり、「ハンマーはないが、何とかして釘を打たなくてはならない」という状況に対する問題解決能力だったりします。
Quora
例えば釘を打てと言われたけどハンマーはない。という仕事を振られた時、特定のハンマーの使い方しか知らない人だと「重いもので頭を叩けば釘は打てるよね。なんなら凍ったバナナでもいいよね。とりあえず鉄定規当てて靴で踏んでみるか」みたいな発想の転換や本質的な問題解決がスムーズにできないことが多いので、これを指して「プログラミングスクール卒業生は使えない」という一般化がされているのだと思います。
プログラミングスクールは価値がないのか【スクール卒業後の本音】
スクール卒業後も「使えない」って言われるんなら、スクールに価値ってなくない?
という意見が出てもおかしくないですが、それは誤解です。
プログラミングスクールはスキルの土台作りに価値アリ
プログラミングスクールの価値は、プログラミングスキルの土台作りだと思っています。
プログラミングは一番最初の方が壁が多く、挫折者も大抵1か月くらいで脱落します。
そこにプログラミングスクールという補助輪がついてくれることで先に進めるというイメージです。
プログラミングスクール卒業=補助輪外し。
でも、その頃には自力で進められるだけの力がついているので、補助輪の意味はあったという感じですね。
プログラミングスキルの土台を作ることができるため、未経験の初心者にはプログラミングスクールは強くオススメしています。
プログラミングスクール卒業後に成功している人は努力している
スクール卒業生に話を聞いていくと、スクール卒業後に成功している人はみんな卒業後も努力されてます。
- TechAcademy卒業後、ポートフォリオ掲載できるサービスを自力で作って就職成功
- テックキャンプ転職コース卒業後、転職活動しつつもサービスを3つ自力で作って転職成功
皆さんスクールで学習方法を学んで、スクールの教材を卒業後も参考にしつつ市場価値を高めている感じです。
何事も最初の一歩が難しいので、そこさえ教えてもらえれば自力でできる人が大半だと思います。
その第一歩としてスクールの活用はアリです。
なお、おすすめのスクールについては『【未経験者向け】プログラミングスクールの10社比較ランキング【転職、副業、就職の3つの目的別】』の記事で紹介しています。
努力に努力を重ねるタイプのスクールもある
また、プログラミングスクールの中には努力に努力を重ねるようなスクールも存在します。
例えばRUNTEQというスクールはその筆頭かなと思います。
800時間~1,000時間の圧倒的な長時間学習+アウトプット中心の学習で、かなり負荷の高いスクールです。
しかし、自社開発企業への内定が多いなど成果も出ています。
そうしたスクールは特別なスキルを教えているわけでもないですし、他のスクールと学ぶ内容も大きく変わりません。
参考RUNTEQ(ランテック)の評判を解説!難しいけどスキルが身に付きやすい!?
全てのプログラミングスクール卒業生は使えない!のではなく、「スクールに通ってなお、努力量が足りない人は使えない」という認識です。
「プログラミングスクール卒業生は使えない」と言われないためには
冒頭でもお伝えしたように、プログラミングスクール卒業生が使えない理由は
圧倒的に経験不足だから
です。
スクール卒業時は、大体数か月の研修が終わったくらいのレベルと考えていいでしょう。
どんなスクールを選んでも実務レベルまで学ぶのは不可能です。
実務レベルは実務を通してしか達することなんてできないと思っています。
プログラミングスクール卒業生は使えないと言われないためには、以下の3つを実践する必要があるでしょう。
- プログラミングスクール卒業後も学ぶ
- 転職や仕事の受注にチャレンジする
- そもそもレベル感の高いプログラミングスクールに通う
それぞれ解説していきます。
プログラミングスクール卒業後も学ぶ
プログラミングスクール卒業後も、手を止めずに学び続けることが大事です。
やるべきことはただ一つで、
オリジナルの作品をたくさん作る
ことです。
臨機応変に対応できるようになるためにはポートフォリオとなるオリジナルの作品を作れば身に付きます。
テックキャンプを卒業して転職に成功した卒業生の方は、「スクールでのカリキュラムで作るもの以外に2つポートフォリオを作成した」と言っていました。
ポートフォリオの質にも注力して作ればそのまま面接時に使えるものになりますし、スキルも一気に上昇します。
参考までに、ポートフォリオの質を高める方法について以下の記事もご覧ください。
参考「ポートフォリオのレベルが低い…」残念な品質を改善するための方法5つ
転職や仕事の受注にチャレンジする
繰り返しになりますが、実務レベルは実務を通してでしか身に付きません。
だからこそ、たとえ「使えない」と言われようとも実務ができるようにチャレンジする必要が出てきます。
「卒業生は使えない」を「卒業生だけど良かった」にすることは自力でできるかもしれませんが、基本的に解決策がない問題だと感じます。
だからこそ、たとえ力不足だとしてもチャレンジしてスキルを伸ばしていくことが大切になります。
そもそもレベル感の高いプログラミングスクールに通う
そもそもレベルの高いプログラミングスクールに通う事を考えた方がスマートかもしれません。
ここで注目すべきは、「アウトプット特化型のカリキュラムか」ということ。
どのスクールもアウトプットを重視しているものの、課題数は大きく異なります。
課題が多く、高負荷なスクールを選ぶのがオススメになります。
例えば以下のような感じ。
スクールについてはランキングの記事にて分かりやすくまとめていますので、是非ご覧ください。
プログラミングスクール卒業後でもレベルアップは必須
ということでまとめです。
プログラミングスクールを卒業しても、カリキュラムをただこなしただけだと即就職!即稼げる!というのは正直難しいのではないかなと思います。
ただ、独学に比べてやはり挫折率は段違いで、独学9割、スクール1割という感じ。
スクールのメリットは大いにあります。
「プログラミングスキルの土台作りは独学では難しそうだし、スクールを検討したいな」という人は、
以下の記事で解説しているので参考にしてください!